秋
見上げた空があまりにも青くて、なんだか勘違いしそうになる。
秋だというのに。抜けるように濃く一面に。
そういえば昨日見た夢はなんだかシュールで切実で哀しかった。
色々な、色々なすべてのことが、透明になればいいと思った。
遠く遠く見た彼方に誰を探すとしても自分の姿はよく見えなくて。
存在の消滅を懐かしく考えた。
ここで、いま、すべてが、透明になるというなら、
それはどこか完成しているといえるのだろうか。
私という存在を考えた。
間に合うだろうかと切に思った。
私が追いかけているものはなんだろう?
そして私を追いかけてくるものはなんだろう?
ただ、間に合えばいい、と思った。
すべてはきっと、きっとそれから。
photo by 大阪ラブポップ
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